私が、本書の主人公の佐々木清隆氏に会ったのは2006年のライブドア、村上ファンド事件のときでした。以来15年間、東芝の粉飾決算、村上世彰氏への再度の強制調査など大きな経済事件が起きるたびに顔を合わせました。もともとは東大法学部を卒業し、官庁の中の官庁である大蔵省に入省した方ですが、キャリア官僚にしては珍しく金融検査部や証券監視委事務局など〝事件畑〟を歩みます。佐々木氏が退官間際「自分ほど事件にかかわった人はいない」と漏らすのを聞いて、「それでは」と彼へのインタビューをもとに当時の事件の関係者にあたりなおしてまとめました。
取り上げた事件は上記のほか、クレディ・スイスの損失隠蔽商品、カネボウやオリンパスの粉飾事件、年金が消えたAIJ投資顧問、仮想通貨のコインチェックなどです。
